家づくりは出来るだけお得になったらいいなと思いますよね!?長期優良住宅ってお得?必要なの?今回は「長期優良住宅」についてメリット、デメリット、実際にどの程度お得になるのかを解説していきたいと思います。
この長期優良住宅はやるまたはやらないかが結構悩みます。なぜなら検索すると「個人、建築会社のブログでは賛否両論だからです。」まず「長期優良住宅って何!?」ということで検索するかと思いますが、「長期優良住宅 ブログ」で検索してみてください。これで検索した場合のブログやサイトが分かりやすかったです。
ちなみに我が家は悩んだ結果「やめました」なぜやめたのかも解説します。
目次
長期優良住宅って何!?
【長期優良住宅とは】
従来の「つくっては壊す」スクラップ&ビルド型の社会から、「いいものを作って、きちんと手入れをして長く大切に使う」ストック活用型の社会への転換を目的として、長期にわたり住み続けられるための措置が講じられた優良な住宅
(国土交通省ホームページより)
つまり良い家づくりをして、その基準をクリアした家は長期間、安心して快適に住むことができますよというものです。
長期優良住宅の認定基準を満たす設計とは!?
長期優良住宅の認定を受けるには以下の9項目の条件を満たす必要がある。
- 劣化対策(劣化対策等級3)
- 耐震性(耐震等級2以上、または耐震等級1の基準に適合し、かつ安全限界時の層間変形が1/40以下であること。
- 可変性(共同住宅等のみ)
- 維持管理・更新の容易性(維持管理対策等級3)
- 高齢者等対策(共同住宅等のみ)
- 省エネルギー対策
- 住戸面積
- 居住環境への配慮
- 維持保全計画
メリット
長期優良住宅のメリットは以下の8つです。
- 住宅ローン減税※
- 投資型減税※
- 不動産取得税の減税
- 登録免許税の税率が引き下げられる
- 固定資産税の減税期間の延長
- 住宅ローンの金利が優遇
- 地震保険の割引
- 地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられる場合がある
※投資型減税と住宅ローン控除との併用はできません。
住宅ローン減税
年末時点での住宅ローン残高の1%が所得税から控除されます。消費税10%以上で住宅を購入した場合は最大13年間、それ以外は10年間です。
対象となる住宅ローンの限度額は、長期優良住宅で5,000万円で、一般の住宅は4,000万円です。
住宅ローン減税って何!?
住宅ローンを借り入れた初年度の年末にローン残高が3,000万円あったとします。
3,000万円の1%つまり30万円が所得税から控除(所得税からは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除)されます。
住宅ローン減税のイメージ的には30万円戻ってくるようなイメージで良いかと思います。
長期優良住宅の住宅ローン減税のメリット
長期優良住宅のメリットは年末での住宅ローン残高上限が5,000万円、最大控除額が500万円(一般住宅は年末ローン残高上限4,000万円、最大控除がく400万円)
ただし!!以下の注意点を確認!!
注意ポイント
この恩恵を大きく受けられる方は「借入額が大きく高収入で、多くの所得税および住民税を納めている方のみ」というのが現実なようです。
大体が年収が800万以上あって借入額が4,300万以上で初めて住宅ローン減税のメリットが出てくるようです。
これ以下の場合はそれほど恩恵を受けられないようですので注意です。
投資型減税
住宅ローンを利用せずに「自己資金のみで住宅を購入した場合」は投資型減税を受けられます。長期優良住宅を建てるためにかかった費用(後述しますが、長期優良住宅を建てる、申請するためには色々と費用がかかります。)「掛かり増し費用」の10%が所得税から控除される制度です。
控除対象の限度額は650万円、最大の控除額は65万円となります。
注意ポイント
住宅ローン減税とは違い投資型減税は1回のみの控除です。また住宅ローン減税との併用はできません。
不動産取得税の減税
不動産取得税とは「不動産を取得した時に一度だけ課税される税金」で税率は一般住宅・長期優良住宅共に3%です。
違いは控除額で一般住宅は1200万円まで、長期優良住宅は1300万円までです。
ここで不動産取得税の計算方法があります。
- 一般住宅:不動産取得税=(固定資産税評価額ー1200万円)×3%
- 長期優良住宅:不動産取得税=(固定資産税評価額ー1300万円)×3%
固定資産税評価額ってどのくらい?
固定資産税評価額は家を建てた後に税務署による現地の調査で決まるようです。概ね建物取得価格の50%ほどのようで地域によって異なるようです。
重要なのは一般住宅と長期優良住宅でどのくらい差があるかですが最大3万円の差です。
(1300万ー1200万)×3%=3万円
登録免許税の税率が引き下げられる
登録免許税は住宅を登記する場合にかかる税金です、所有権保存登記で一般住宅の場合0.15%、長期優良住宅の場合0.1%と0.05%税率が引き下げられます。
この税率は建物の固定資産税評価額に対してかかってきます。固定資産税評価額って実際の建築費と比べて大幅に安く計算されるようです。実際0.05%の違いですと大体1万円以内の違いしか出ないようです。
固定資産税の減税期間の延長
建物を所有すると毎年かかるのが固定資産税です。
- 税率は一般住宅、長期優良住宅ともに1.4%です。
- 減額内容についてもともに税額の1/2と同じです。
違うのは1/2の減額期間です。
- 一般住宅:減額期間が3年間(マンションは5年間)
- 長期優良住宅:減額期間が5年間(マンションは7年間)
実際にどのくらい差が出るのか?一般的な大きさの建物であればこの2年間で約15〜20万円ほどの差になるようです。
住宅ローンの金利が優遇
これは長期固定金利の住宅ローンであるフラット35を利用する方限定の優遇です。フラット35を利用する場合、より金利が安い「フラット35SのAタイプ」の利用が可能です。
- フラット35SのAタイプ:金利引き下げ期間が10年間
- フラット35SのBタイプ:金利引き下げ期間が5年間
参考
仮に3000万円借り入れた場合、0.25%の金利が引き下げられると毎月の返済額が4,000円程度安くなる。
ただし、長期優良住宅でなくとも、耐震等級3を満たしているなど条件をクリアしていれば一般住宅でもAプランの適用は可能なようです。
地震保険の割引
長期優良住宅では耐震等級2以上と定められていて、高い耐震性のため地震保険の割引があります。
- 耐震等級2:30%割引
- 耐震等級3:50%割引
地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられる場合がある
長期優良住宅を新築するときには、地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられる場合がある。
参考
地域型住宅グリーン化事業とは省エネルギー性能や耐久性等に優れた木造住宅の促進を支援する事業のこと。
国土交通省の採択を受けた中小工務店で木造住宅を建築した際に利用でき、大手ハウスメーカーは対象となりません。
補助金額は一戸当たり最大110万円で、地域材を利用することによる加算金などもあります。
ここまでの説明でも大変だったかと思います。
私の見解では微妙な感じの部分といいなと思った部分とありましたが、
勘違いしないでいただきたいのは「上記は全部メリットではあります!」
ただこの後に解説するデメリットと天秤にかけた場合、自分たちにとって必要かどうかです。
デメリット
長期優良住宅にするためには費用がかかる(申請費用など)
長期優良住宅を建てる場合大きく分けて「申請費用」「建築コスト」がかかります。
まず上記のような条件の家を建てるために建築材などの費用がアップする場合があります。また申請に関しても費用がかかり、非常にたくさんの書類作成が必要になるため手数料などが意外とかかります。これらはハウスメーカーによって違います。
- 申請費用の相場:20万円〜30万円
- 建築コスト:ハウスメーカーによって違いあり
長期優良住宅の着工には時間がかかる場合がある
一般住宅よりも1週間~1カ月、場合によってはそれ以上時間がかかる場合があります。
これは所管行政庁(建築確認申請を行う公共団体)による長期優良住宅の認定をもらってから着工する必要があるからです。なので長期優良住宅の建築経験が豊富なハウスメーカーの方がスムーズかと思います。
ちなみに工務店側からのデメリットがあったので載せておきます。
工務店側からすると、
・申請が手間。
・必要のないところに点検口が必要
・どうでもいいところで基礎高を確保する必要。
・通気層が必要ない仕様なのに、通気層を設けなくてはならない
etc出典:クオホーム
我が家が検討した一条工務店&ホクシンハウスはどうなの!?
この2つのハウスメーカーの長期優良住宅に関する説明は真逆でした。
一条工務店
一条は初めから見積もりに長期優良住宅の費用が入っています。住宅の仕様が初めから高い設定のため長期優良住宅の条件は余裕で満たしているようです。
ポイント
- 41坪:376,700円
- 42坪:385,200円
ホクシンハウス
対するホクシンハウスは長期優良住宅に関してあまりオススメはしてない感じでした。
それはもらった資料の記載がそんな感じなのです。以下に記載しておきます。
メリット
- 住宅ローン減税:ほぼメリットなし(4000万円以上の借り入れかつ800万円以上の年収でメリットあり。)
- 登録免許税:数千円のメリットあり。
- 不動産取得税:ほぼメリットなし(最大で3万円のメリット)
- 固定資産税:10万円程度のメリットあり
- 地震保険料:長野県1000万円あたり11,600円/年→耐震等級3で半額に。
デメリット
- 維持保全(点検、修繕)を定期的に行う
- 所管行政庁は建築後5年・10年・20年・30年を経過する住宅に住まいの方の中から抽出して選定できる。
- 報告をしない、または虚偽の報告した場合は30万円の罰金
以上のことが書かれています。正直デメリットに関してはあまり賛同できない内容でした。
申請に必要な費用
36坪の場合
- 建築コスト:25万円
- 申請手続き:31万円
- 認定費用:2万円
合計:58万円
我が家の場合(41.75坪)
- 長期優良住宅手続き費:341,000円
- 耐震等級3(構造計算):165,000円
合計:506,000円
一条とホクシンハウスの金額差は12万円ほどでしたが、上記のようにハウスメーカー によってオススメをしてるところもあれば、あまりオススメしてないところもあるようです。
我が家の場合は「長期優良住宅で建てる」と考えていたのですが、ホクシンハウスの見積もりや長期優良住宅の資料を見て長期優良住宅の初期費用がネックになりやめました。
しかし、本当に必要ないのか!?
これがどうしても引っかかり今回色々と調べてみました。
結果的には初期費用を出しても多少はメリットはあるかなという結論でした。しかし申請に時間はかかるようなのでやめることにしました。ホクシンハウスさんに一般住宅だとしても長期間住める家を作っていただくようお願いいたします。
まとめ
今回は長期優良住宅のメリット・デメリット、実際どの程度お得になるのかを解説しました。内容が簡単なものではない為非常に迷いますが、最終的な判断はあなた次第です。判断材料となるものをネットで調べ、ハウスメーカーの方にも質問してその上で決めましょう。